新商品開発室
藤浦 健斗 Kento Fujiura
2016年入社 / 数理物質科学研究科 物性分子工学専攻修了
経歴
就職活動を始める前から、化学メーカーで研究職として働きたいと強い気持ちを抱いていました。当初は事業内容や注力している研究テーマを重点的に調べていたのですが、どの企業も魅力的で、研究内容だけで会社を選ぶことは無理だと考えるようになりました。視点を変えようと自分の人生を振り返ってみたのですが、私は「人と人とのつながり」の中で、周りの期待に応えることに大きなやりがいを感じるタイプだということに気づきました。
例えば私は水泳を長く続けてきたのですが、個人の種目よりもリレーで、大好きな先輩のために頑張ろうと強く願ったとき、実力以上の記録が出るような性格だったのです。それ以来、「人を大切にする会社」であることを、就活の軸として最重要項目に設定しました。そんな中群を抜いて心惹かれた会社が、丸善石油化学でした。面接でゆっくり時間をかけて私の人となりを知ろうと様々な角度から質問していただいたことは、今でもよく覚えています。この会社なら自分の実力を存分に発揮できると確信し、入社を決意しました。
新商品開発のミッションは、新たな事業に繋がる研究テーマを提案することです。研究室での実験はもちろん、大学の研究室や関連企業にヒアリングするなど、情報収集、マーケティング調査も並行して実施しています。その中でも私は特に医療用の新材料開発に興味を持ち、事業創出を夢見て日々奮闘しています。
この仕事の難しいところは何と言っても、社内に先例がないことです。一方で、先例がないことは醍醐味でもあります。成果を上げることができれば社内初の偉業になりますからね。これは挑戦意欲が湧き出てきますし、大きな仕事に取り組んでいるという自覚にも繋がります。一般的に新事業開発という仕事は、ある程度実績のある経験豊富な中堅以上の社員がすることですが、当社にはあえて若手に大きな仕事を任せることで成長の機会を与える文化があります。私自身も新事業開発という大きな仕事を任されたことに会社からの期待をひしひしと感じていますし、それに応えたいという想いが大きなモチベーションになっています。
当社は既存事業領域に関しては世界でも最高水準の技術力やノウハウを有しています。しかし変化の激しいこれからの時代には、既存事業領域に捉われず全く新しい価値を創造する力が求められることは間違いありません。常にアンテナを高く張り貪欲に知識を吸収することが、ますます重要な世の中になっていくと考えています。
視野を広げるために、社内の研究室では毎日、同僚と世間話のように研究の話をしていました。些細な会話のなかにもヒントが隠されているかもしれないからです。研究所長がフラっと居室に入ってきて「どうだ最近は」なんて言いながら、最近の研究の話をあれこれすることもたくさんありました。このような社風がある当社でならば、新事業開発という難題も必ず攻略できると私は信じています。
先ほどお話したように私は医療用の新材料開発を目指していますが、実は学生時代に取り組んだ研究テーマとは全く畑違いなのです。様々な専門家の方々とディスカッションする度に、自分の知識不足を痛感してきました。興味深いヒントが見つかっても、丸善石油化学として取り組む価値があるのか、またそれが実現可能なのかどうか、判断することもできませんでした。
この状況を打破するためには目指す事業分野における専門性を高めることが一丁目一番地だと考えるようになり、会社の制度を使って博士号取得に挑戦しています。現在通学している研究室は大学発ベンチャーと強固な繋がりのあるところで、医療の新技術を社会実装することを本気で目指している研究者が集まっています。彼らの心持ち、研究に対する情熱、そういうものを肌で感じ、そしてその目指す世界の実現のためにはここまで勉強して、ここまで研究課題を追求しなければいけないんだ、という現実を学びたいと思っています。
このような厳しい環境に身を置いて揉まれ鍛えられることで、会社に帰る頃には「事業開発」という仕事に立ち向かうことができるようになっていると信じています。この夢が叶う頃にはすっかりおじさんになっている気がしますが、人生を賭けて挑戦する価値のあるやりがいの大きな仕事だと思っています。
社内の研究室で実験 空き時間にインターネットや書籍で市場調査
部署内の会議で1週間の活動報告と意見交換。明日以降の出張に向けた質問内容の整理や資料作成。
大学の研究室を訪問して教授との議論や情報収集
学会で知り合った人の勤務先に訪問して議論や情報収集
社内の研究室で実験 出張の内容を報告書にまとめて上司に提出、室員と雑談しながら情報共有報告を兼ねて今後の動き方や実験の方向性について協議。
学生時代は軽音サークルに所属していました。今でもOBで開催するライブでステージに立っています。
それ以外にも社会人サークルの演劇プロジェクトに参加し、劇中歌の作曲とバンド演奏に挑戦しました。ライブや公演を成功させたときの達成感は格別です。バンドは僕にとって仲間との繋がりを強固にし、刺激を与えあうための大切なチャネルなので、毎日の楽器の練習は絶対に欠かしません。
ここにある使命と誇りの結晶が、世界をもっと豊かにする。